日曜美術館の再放送で皆川明さんの回が再放送されていた。
ミナペルホネンについては、可愛いな、素敵だなというくらいの
感覚しかなかったけれど、
昨年見に行ったつづく展、そして松本でのトークショーで
実際にご本人を前にしてお話を聞いたことで
見方が、興味が、色々追加されてしまった。
そこは置いておいて、
夜更かししたせいで二度寝した上に寝坊してしまったおかげで
途中からしか見られなかったが、
その中でも私の琴線に触れたことが2つ。
ひとつめは、ミナペルホネンの洋服に隠されている
長年着続けることで擦れた袖口から別の色の糸が出てくるというもの。
テレビではグレーのコートのそ擦り切れた袖口から黄色の糸が出てくるようになっていた。
感動しちゃう。擦り切れるまで着るのが楽しみになりません!?
擦れた状態さえデザインされて、さらにその色味があることで新しいコーディネートも楽しめるかも。
設計の仕事をしていて材料を選ぶとき、だいたいがメンテナンスのいらない、
ずーーっときれいなままを保てるかどうかを問われ求められることが多い。
それぞれいろんな事情や考えがあるのでそれも仕方がないし、世の中に出回ってる商品のウリも
そこがポイントになっていることを見ればそれだけ賛成多数なのだろう。
あ〜。。。人間に対しても劣化劣化って単語が出てくることにもつながってるのか。。。
とにかく、真新しいものより経年変化したようなもののほうに魅力を感じる私には違和感が。
経年変化した時の風合いもこれこれこんな風にいいですよ。とか説明してみるものの、
感じ方も人それぞれなので無理強いはできない。
なにせ建築はデザインの中でも受け身のデザインなのだから。。。
けれど、ただモノが経年変化していくだけじゃなくて、そこに何か楽しさが隠れているとしたら、
それはそういう素材をアピールする、考えてみてもらえるポイントになるんじゃないだろうか。
実際に何かを隠すのか、想いなど目に見えないものなのか、それはまだわからないけれど
考え、探してみようと思って楽しくなってしまった。
もう一つ、糸井重里さんのジーンズのお直しの話。
穴が開いてしまった着古したジーンズのお直しをお願いしたらたまたま皆川さんが担当してくれたという
そのジーンズには、糸井さんと亡くなった糸井さんの愛犬がボールで遊んでいるパッチワークが施され、
ジーンズについた白いラインがボールの軌道に見立てられているという優しさあふれるデザインだった。
本当に思いやりを持って楽しんで仕事をしているんだなと感じるデザインだった。
仕事を楽しんでいるのか楽しみを仕事にしているのか、もはや仕事とかそんなことではないのかもしれないけれど、
こういう人には本当にたまにしか会えないので、会えた時の、見つけた時の嬉しさ♪
残念ながらあくまでも「仕事」をしなければ生きていけない身分だけれど、
その中でもできるだけ楽しく、思いやりを持って誠実にやっていきたいと改めて思う瞬間。
なんとなくそれは少しずつでもやってこれてる気はするが、難しいのは皆川さんのような優しさか。。。
そこが足りないから鬱々としたものに走りがちなのか?(笑)
なんだか良い日曜日の朝だった♪
もう一回ちゃんとみたいので再放送してほしいなぁ。
そして、ミナペルホネンとコラボ?の北アルプス芸術祭、コロナが落ち着いたら、実現されますように!
ちなみに、テキスタイルをつくった上で洋服に仕立てるというのが着物に通じるというどなたかの
考察もちょっとぐっときた。
あー!お店に行くのが怖い。
血迷って買っちゃわないようにしなければ。。。
似合う人と似合わない人、着こなせる人と着こなせない人がいるということを忘れてはいけない(泣)